まず、まとめ
「どんな人に」「何を」「なぜ」「いつ・どこで」伝えたい?を意識してデザインしよう!というお話し。
そこをしっかり決めないと「どのような」デザインに仕上がるかは全く異なる。
実際にページデザインする場合の王道フロー
- 図解とラフ
デザインしたいことが理解できているか
完成デザインが目に浮かぶくらいじっくり考える - 方向性を決める
「表現」と「構造」のマッチング - 骨格をつくる
ディテール(色や書体)はまだ - キャラを立たせる
要素ごとに個性を持たせる - 足し算と引き算
狙った印象に届いていない → 足し算
なくても問題ない要素 → 引き算 - ブラッシュアップ
細部の完成度を上げていく
デザイナーの7つ道具
1. ダイジ度天秤
どっちがダイジ?を口癖にする
STEP 1
伝えいたことを整理。たくさんの「伝えたいこと」があったら数を絞る。
STEP 2
どっちがよりダイジ?両方同時に実現できないことは、優先順位をつける。
STEP 3
ダイジな方を強調。
2. スポットライト
主役を狙って光をあてる。
色 / 地(塗り) / サイズ / 余白 / 揃えない
STEP 1
離れて見てみる。
STEP 2
主役にすぐ目が向かなかったら方法を変える
STEP 3
もう一度離れて見てみる。
3. 擬人化力
いいなと思うものに出会ったら、じっくり観察してみる。
人物に例えるなら誰?どんな人?と勝手にキャラ化して、自分の中にkyらクターのアーカイブを作る。
「書体」を「音声」
「組み」を「話し方」
「配置」を「人々」
「あしらい」を「女性」
「色」を「年代」
4. 連想力
STEP 1
コンセプトから連想される言葉やモチーフ名をたくさん書き出してみる。
STEP 2
言葉から連想されるイメージに浸る。
STEP 3
実際にデザインに取り入れられそうな色やテクスチャ、カタチなどを引き出す。
5. 翻訳機
言葉コミュニケーション
言葉・文章などの文字による表現
非言語コミュニケーション
写真・図版などのビジュアル表現
STEP 1
要素を並べて俯瞰する。
STEP 2
非言語に翻訳
STEP 3
デザインの目的次第でバランスを調整する
6. 虫めがね
最初は大きな構造や方向性を優先して、大枠が固まるまでは粗くみる。仕上がりに取りかかるときに初めてデザインの見方を細かく見る
7. 愛
そのデザインを決めるもの。
「内容」への愛と「届ける相手」への愛。
「内容のことを考え抜いて作っていたら、デザインはこうなってました」というのが理想のアプローチ。
デザインの素
- 文字と組み
- 言葉と文章
- 色(配色)
- 写真
- グラフとチャート
配色
イメージ通りの配色は「色の数」と「色の差」で作り出せる
- なじみのよい配色にするには?
- 色相・明度・彩度・トーン、何かひとつでも揃える
- ドミナント・カラー、トーン・オン・トーン、ドミナント・トーン
- パキッとひきしめたいときは?
- 正反対の色を少しだけ使う
- アクセントカラー、セパレートカラー
- 繊細なニュアンスを出すには?
- ほんのわずかな差で繊細さを出せる
- カマイユ、フォカマイユ
- 色数が多くてもまとまりを出すには?
- 赤みと青みを揃えるのがポイント
- ウォームシェード、クールシェード
- 統一感を出しつつ、単調にしないためには?
- 似ている/差がある色を両方合わせせ持った配色を
- グラデーション
- 自然で落ち着く配色にするには?
- 黄色に近い色は明るく、青紫に近い色は暗くする
- ナチュラル・ハーモニー
- 人工的で斬新な配色にするには?
- 黄色に近い色は暗く、青紫に近い色は明るくする
- コンプレックス・ハーモニー
色を使いこなすコツ
今使おうとしている色の目的は、説明や強調するために使う「機能的な色」か一目見たときの印象を左右する「情緒的な色」か考える。
機能的
- 色がある方が、ないよりも目立ちやすい
- 明度差が大きい方が見やすく、小さい方が見にくい
- 暖色系のほうが、寒色系よりも目を引きやすい
- 同じ色・配色を使い続けると、記号として認識できる
- 似ていると同じ、似ていないと違うグループに見える
- 強い色に重要度が高く、弱い色は重要度が低く見える
情緒的
RED
情熱、強さ、活動的、力強い、おめでたい、興奮、怒り、停まる、刺激、生命力
PINK
可愛らしい、安らぎ、優しい、温厚、幸福、ロマンティック、若さ、甘さ、やわらかさ
ORANGE
活発、太陽、暖かさ、健康、温もり、フレッシュ、にぎやかさ
YELLOW
光、活動的、軽快、エネルギー、希望、明るさ
BLUE
クリア、爽やか、清潔、清涼、水、空、海、ガラス、落ち着き、静寂
PURPLE
優雅、上品、神秘、古典的、伝統、知性、気品、ロマンス、幻想的、エキゾチック
BROWN
ぬくもり、安定、素朴、安定、落ち着き、質素、堅実、静けさ
BLACK
重圧感、力強さ、都会的、気品、厳粛、高級
GRAY
中立、協調性、洗練、シャープ、落ち着き、大人っぽい
WHITE
クリーン、清楚、清潔、純粋、完璧、無垢、シンプル
写真の選び方
感じる写真 | 読む写真 |
---|---|
例) エッセイや雑誌の紹介ページなど |
例) ガイドブックやカタログ |
複数あるとストーリーが生まれてくる。
そこに何らかの関係性=対比が生まれる(2枚)。
ストーリーを描くようにどの写真を主役にするかも大事(3枚)。
写真の配置
- 断ち落とし(主観的に写真に入り込める)
- 余白あり(客観的に冷静に写真を観察できる)
写真のサイズ
- 3:2、4:3 など写真の定番比率は素直な印象になる
- 定番縦横比を変えるとデザインの意図が強調される
グラフとチャート
割合 → 円グラフ(割合/パーセント/シェア)
項目の大小 → 横棒グラフ(大きい/小さい/多い/少ない)
時系列の増減 → 縦棒グラフ(増える/減る/安定/変動)
分布 → 折れ線グラフ(集中/分散/範囲/頻度)
グラフをグラフィックにするポイント
- 細く!軽く!もっともっと薄く!
- 引いて、足して、例えて
- 写真を利用する
- テクスチャを利用する
- 立体表現をやるならやりきる