屋号入りの印鑑

屋号入りの印鑑、用意しました。

登記していない、開業届けのみの個人事業主(フリーランス)として起業したわけですが、印鑑をどのように扱ったらよいのか、「登記していない」というところがひっかかり、よく分かりませんでした。法的には個人用の印鑑(いわゆる三文判)でも問題はないということを知ったので、ならばと今日の今日まで個人用の印鑑で対応していました。
とはいえ、なんとなく個人用の印鑑よりも屋号入りの印鑑のほうが印象がよい、という理由でこのたび用意しました。
余談:登記しない理由
住居目的の賃貸物件でのSOHO(Small Office / Home Office)であるため、来客はないとはいえ、登記する場合は大家の承諾が必要になり、別途契約、最悪契約破棄になるのは避けたいことに配慮した結果です。

印鑑の種類

主に「角印」「丸印」「銀行印」の3種類。
「角印」は認印として使用し、「丸印」は登記する際の実印として使用し、契約書など重要な書類に使用する。「銀行印」は金融機関で預貯金の口座を開設する時に使う、とある。
だがしかし、この情報は登記することが前提にある。
実際、印鑑証明で使用したのも、開業届けや税務署での申請時に使用したのも、個人事業主用の金融機関の口座を開設時に使用したのも、すべて個人名の印鑑で対応した。
「ん!?それでは登記してないけど屋号入りの印鑑を持つにはどうしたらいいんだ?」
もやもやしていたので、いろいろググって調べました。

登記してないなら「角印」も「丸印」も違いはない

「丸印」を用意しても「丸印」で印鑑登録しているわけではない以上、実印としての効力は当然なく、「角印」と同等の扱いになります。
もっと大きく捉えると「契約自体は書面を交わさなくても双方の合意があれば成立する」ということになっているようで、契約書等にどういう印を押印したかはその有効性には影響しないそうです。結局、印鑑いらないの!?という元も子もない話しになってしまいますが、原則そのようです。法的に必要なわけではないけど、作っておくことが社会の常識のようなところもあるようです。

丸印だから実印、ではない

もやもやポイントは「丸印」の捉え方にありました。「丸印は印鑑登録を行うもの、法人にとっての実印」と説明されていることが多く、「丸印」を使っていいものか、もやもやしていました。
結局は、丸印を捺印するということは、それが印鑑登録していることを証明しているわけではありません。つまり「丸印を印鑑登録に使用していなくても、契約書などに捺印しても問題ない」ということです。

登記なし開業届けのみの個人事業主(フリーランス)として揃えたい印鑑

こうしなければいけない、という決まりはないが、一般的な慣習をベースに、用意する印鑑と自分ルールを作っておく。

印鑑の種類

実印 個人の実印(住民登録している市区町村役場で印鑑登録した印鑑)
銀行印 認印と兼用しない方がベター
認印 郵便物や宅配の受取伝票などに押印したりする日常的な印鑑
角印 屋号名のみ(印鑑登録されていないことが多い)
請求書や見積書、領収書、契約書などで使用
丸印 屋号名と代表者名(法人の場合は、印鑑登録されていることが多い)
登記申請や契約締結時などに使われる
住所印 住所、屋号、電話番号が入っているゴム印

利用シーン

見積書 角印のみ、または角印と担当者印
請求書 角印のみ
領収書 角印のみ
契約書 丸印、または丸印と角印

官公署系の書類関連など、場合によって印鑑証明書の添付と実印の使用を頼まれることがあるそうだ。その場合は実印(住民登録している市区町村役場で印鑑登録した印鑑。個人名のもので問題なし)を使用します。