- 講演者
(敬称略) - 基調講演 :長谷川恭久
- マークアップ:益子 貴寛、小山田 晃浩
- アクセシビリティ:植木 真、中根雅文、山本 和泉
- ツールと制作環境:鷹野 雅弘、石嶋未来
- デザイントレンド:原 一浩、矢野 りん、坂本 邦夫
- スマートフォン:たにぐち まこと、矢野 りん、松田 直樹
- 開催日
- 2014年12月13日
- 場所
- ベルサール神田
基調講演
余談:Webが誕生してから25周年。
SUPER HERO / Webのスーパーヒーローになる方法
「納期が決まっているから」「これはもう仕方ない」「上司が言ったから」・・・。よくあるシーン。だがしかし、これはデザイナーの責任。デザイナーは人の考えに影響を与えていることに誇りをもつべき。
スパイダーマンで語られている、「大いなる力は大いなる責任を伴う」と。
これはデザイナーに通じている。デザイナーをスーパーマンになぞらえてみる。
Webのスーパーヒーローになる方法
- 巨大な敵に立ち向かう(巨大な敵は自分の中にいる。それは「どうせ無理」)
- 諦めずに続ける。「次は無理かも」に立ち向かう。持続は力。
- 自分以外を考える。視野を広く。
今の自分にできることは?
参考書籍: ヴィクター・パパネック「生きのびるためのデザイン」
マークアップ
余談:CSSが誕生してから20周年。
Web標準
- 2014年10月28日、HTML5が正式な仕様になりました。
- いまやCSS4の時代。
ブラウザー
- 2014年4月9日、IE6は終焉です。
- 2016年1月12日、IE8のサポート終了する予定と公式アナウンス(第2のIE6にならなければいいが・・・)。
- Safariの最新版は、WebGLに対応しました。
- Firefoxでは、制作者向けにDeveloper Edition ツールを提供
IE6/7のサポートはもうしないのがスタンダード。IE8も対応しないこともあるみたい。
制作環境
- Sassのさらなる普及(プリプロセッサーに関してはSassの一択になりつつある)
- POST PROCESS(後処理)が話題
- タクスランナー戦争(たとえばい、Sass Auto-prefixer CSSO concat uglifyの流れを一発で完了させる。Grunt Gulp がメジャー)
技術
- BEM(Block Element Modifier)
classの命名規則だけでなんく、Webサイト設計手法を取り入れていきたい - jquery 3が出ます
IE9 以降 jquery 3.0
IE6,7,8 jquery Compat3.0(余談:compatible=互換性) - アプリケーションフレームワーク
BACKBONE.JS
NGULARJS by Google
Flux + React
Coding for Marketing
- Googleアナリティクスのトラッキングコード
- GAのコード管理
- 広告のコード管理
- タグマネージャー
- 構造化データ(JSON-LD形式がGoogle推奨で、できています)
- Google検索結果でスマホ対応のラベル表示(Mobile-friendly でチェックできる)
アクセシビリティ
ちょっと内容が濃すぎたので、後でフォローアップで復習時にまとめる予定
ツールと制作環境
「ワイヤーフレーム」「スライス書き出し」「コードレスプロトタイプ」の視点で、それぞれに最適ではないか、というたくさんの制作ツールを紹介いただきました。もう試したいことてんこ盛り!
来年の予想
- Adobeツールの初心者向け機能強化が続く?
- 小粒アプリがなければWeb制作ができない状態に?
- ビジュアルオーサリングとWebオーサリングの区分けが濃厚に?
- シングルページなどのWebサイト定型化によるGUIベースのWebサイト制作ツールが増えるかも
スマートフォン
2014年スマホ市場動向振り返り(その1)
Googleが、さらに攻めてきた年
- Material designでインターフェースデザインを体系化
- Mobile-Friendly Websitesで、スマホ対応の啓蒙
市場
- スマートフォン広告市場規模2,000億円超え(PC超え)
- ネット通販を利用するユーザーがパソコンを上回る
- 40〜50代でスマホ急増
- スマホ「画面の大きさ」を重視
結局、タッチポイントとしても、メディアとしても、デバイスとしてもスマホが主役になった年
2014年スマホ市場動向振り返り(その2)
GOODスマホサイトはこれ、babycenter.co.uk。そのGood POINTは下記。
- 書いた人、監修者など、誰による記事なのかを冒頭に記載
- ページの先頭にぱんくずリストがあるので関連記事が探しやすい
- 広告をコンテンツに挟まない
- サマリーを箇条書きで先に見せる
- 1画面に収まるパラグラフ
- 収まらないときも、関連見出しを強調する工夫がある
- おすすめや関連記事をページ下に表示
コンテンツをデザインしている。このサイトデザインの見せ方は、まさに自分の考えと一致!
2014年スマホ市場動向振り返り(その3)
Microsoftの2014年
オープン、フリー、クラウドに許可している
ビルゲイツの時代が変わってきた
Microsoftの2015年
Windows 10
大学スマホサイト
- 早稲田大学のサイトリニューアル
- 賛否あるが、「明確なコンセプトを標榜し、それを具現化した」点は高評価。
- 武蔵野美術大学
- 重点的に設計した点
- 情報整理
- 適切なラベリング
- 余白
- タップエリア
- コントラスト
- 関係者ネゴ
スマホ対応(レスポンシブ対応) | |
---|---|
国立 | 32%(17%) |
公立 | 26%(12%) |
私立 | 46%(10%) |
大学スマホアプリ
ほとんどがAndroid。iOS対応はあまりない。シェアを考えると納得。
日本の大学における特徴
- デザイントレンドは、6,7割がカルーセル(スライダー)を採用。
- PCサイト主導(まずPCサイトを見せてから、スマートフォンサイトはこちらの導線がある)。なんか懐かしい・・・
- 学生向け、受験生向け、保護者向けなど、対象者別メニューがある。
- アイコン(ピクトグラム)で、帽子のピクトグラムを使うケースがありがちだが、各大学によって意味が違っている
世界の大学における特徴
- テキストベース
- フレームワークそのまま
- ソーシャルの活用
- メニューボタン(ハンバーガーボタン、ホットドックボタン)
日本は点とバーがほとんど、ただ統一がない
日本と世界の比較
- 日本はLPっぽい。アメリカの大学では使いやすさを考えられている。
- デザインが全然違うが、そもそも大学の立ち位置が違う(設計思想が違う)
表示速度
日本の大学400校でのPageSpeed Insights TESTの結果、35〜65点で山ができていた(65点以上を目指すのがいいでしょう)。
東北芸術工科大学は0点だが、デザインはいい。これは良例。
ピックアップ!
- 京都ノートルダム女子大学
- 基本に忠実。堅実。
- 東京工業大学
- PCもスマホも同じだとわかる(ブランディングがしっかりしている)。
- University of Michigan
- フロントエンド的な実装面もすばらしい。
- お知らせニュースやキャンパスライフを謳歌しているのが多い中、アカデミックな意味で立ち位置をしっかりしている。あれ?確認したらキャンパスライフ・・・
まとめ
- スマートデバイスは、揺るぎない主役へ
- 見た目→コンテンツデザイン
- 独自性より、画一化
デザイントレンド
トレンドとは最先端ではない
時代に最適化されつつある現象である
2015年の象徴的なトピック
Appleがとうとうフラット&レスポンシブルに
キーワードでみる海外デザイン
普遍化とローカルアレンジ
- 目的を明確に
- 以前実験的だった手法がふつう
- 効果的でないものは素早く切り捨て
- マルチデバイスは強く意識
- 次のWebデザインの某んぽうを模索
- 事業の統廃合、その余波がつづく
セミナーに参加してみて
何回かShiftに参加している(ほんとは毎年行きたいのだが、気がついたときには満席になっている・・)が、やっぱり生で参加できてよかった。久しぶるにとてもいい刺激を受けることができました!
さっそく実践しようと決めたこと
- Sassの取り入れ
- PageSpeed Insightsの習慣付け
- Mobile-friendlyの習慣付け